準備
この旅、半年前から行くチャンスを狙っていた。
が、あまりに直前すぎたり、冬はスキーに行きたすぎて10日を消化するのは勿体なくて…とか思っていたら、この梅雨の時期に決行することになった。
一ヶ月前に九州横断をしていたので、その時のノウハウをメモしつつ、装備はそのまま取っておけばそのまま韓国に行けるじゃないか。
と思っていたが、限界アウトドア人間はそう上手くいかず。キャンプや山に出向く度に装備は解体され、気づいた頃にはきれいさっぱり定位置に戻っていたので、結局直前の2週間ほどで吟味しながらパッキングするのであった。
追加有給
出発日前日の午後7時。
「明日の特急しなのは午後1時から全部運休するわよ️♡」
というメールが届く。電車予約していなかったらこんなメールすら届かなかったので、今思えば電車を予約していたのは英断だった。
本来の予定は少し早く仕事をあがって電車に飛び乗れば、終電で博多に行ける予定だったが、これでは明日働いていては博多にたどりつけない。
そう、つまり「働いている場合では無い」と言うやつだ。
10分後には課長に電話して有給追加取得の申請。
「いいけど…業務は大丈夫?」
ごもっともな意見だ。11連休を取ろうとしているのに、追加でもう1日休むなんて、社会人に有るまじき行為だ。
幸いなことに、タスクを貯めるくらいなら残業するタイプなので、どうしようも無い継続業務だけ以来の電話一本入れて有給を受理していただいた。
クビになるのは時間の問題かもしれない(お土産良い奴買ってこう…)
大雨
今回の旅は韓国の南端、釜山からスタートするのだが、博多からフェリーが出ている。
「船から始まる旅」というのはすこぶるテンションが上がるもので、船に乗りながら島が見えた時の、「これから冒険が始まるんだ…!」感は何年経ってもワクワクする。
というわけで、まず博多に向かおうとしていた訳だが
運休
運休予定より3本も早い電車に乗ったのに。おかしい。
どうやら予定が早まったらしく、1本前の電車は通常通り名古屋に向かったのに、急遽止まったらしい。
解せない
というわけで、手段を選べないので、東京経由で博多をめざす。
無事東京から博多行きの電車に乗ることが出来、追加で3000円くらいの予算がかかったものの、これにて安心。とビールを嗜んでいたら
運転再開まで相当な時間がかかる見込みです
熱海で電車が止まった。
嘘やん。
停車して30分後に
「東京方面に向かっていたこだまが来るから帰りたけりゃあと五分で支度して帰れや。それが最後の新幹線やで」
という放送が入る。
決断できた人は極わずかで、殆どの乗客は大雨で絶賛洗車中の新幹線に取り残される
僕は今日中に博多まで行く必要があるため、値段と雨雲予報、間に合う時間を色々計算し、駅員さんに情報収集して再度動く可能性を考えた結果、今日中に博多にたどり着ける可能性は限りなく低いと考え、成田から空港で釜山に向かうことにした。
成田空港
夜23:00に到着。マットを引いて寝ていたら「そこは寝ちゃダメだよ!」と注意されながら(夜の成田にそんな場所あったのか…)、硬い椅子で横になる人たちを横目に、野宿装備を持っている優越感に浸りながら、埃チラつく地面で眠りにつくのであった。