準備

自然を遊び尽くせ!ツーリング×焚き火のすゝめ

持ち運ぶ荷物が限られてしまう自転車ツーリングにおいて、「あったら便利そうだな」と持って行ってみるはいいものの、結局余分だという結論にいたり、以後持ち運ばないものは数多くあると思う。

そんな荷物の厳選が求められる自転車ツーリングでも、僕がここ二年長期ツーリングにおいて欠かさず持ち運んでいるものがある。

焚き火台だ。

長期ツーリングにおいて「軽量化したいな〜」と毎回思ってはいるが、焚き火セットだけは欠かさず持ち運んできた。

それくらい自転車旅と焚き火の相性は抜群にいいと思っている。

今回はツーリングにおける焚き火の魅力について語ることで、よりツーリングが楽しめたり、ツーリングに興味を持ってくれる人が現れたら嬉しい。

旅先にてBBQとビール。優勝以外の言葉が思い当たらない

 

ツーリング×焚き火の魅力

なぜ荷物を減らしたいツーリングで焚火道具を運ぶだけの魅力があるのかというのは気になるところだろう。

焚火ツーリング暦四年目の「プロ焚火ツーリスト」(※自称)からその魅力について語らせていただきたいと思う。

ご当地食材をBBQでいただく

なんと言っても一番の魅力はこれだと思う。

ツーリングをしていて、野菜・肉・海鮮…様々な生鮮食品の産地に出会うことが多々あると思う。そんな自慢の食材たちをBBQでいただく。おいしくないわけがない。

通常のキャンプであればスーパーでまとめて買い出しになる食材たちが、その地自慢の、とれたての食材になるのだ。

しかも肉・キノコ・玉ねぎなど、毎日決まった食材になることはなく、「産地だから買ってみる」という思考に代わるので毎日異なる食材を食べることができる。

メニューを考える必要すらなく、産地のものを買うだけでおいしくいただけることも魅力の一つだ。

道の駅にはご当地食材が集まる

費用削減

ご当地食を食べたいと思ったとき、基本的に選択肢は外食か、買い食いに限られると思う。後者であれば個包装されていたり、屋台て売られていることが多いので補給食で食べればよいが、食材そのものであるとそうはいかない。

それでもその食材をできる限り食べたいと思うと、選択肢は外食のみに限られて、必然的に外食の頻度が増加し、費用がかさんでしまう。

しかし焚火台一つあれば、食材そのものも炭で焼くだけでおいしくいただくことができる。すると外食の頻度が減り費用削減になる。

また、大量生産されているためか食材であればスーパーと比較しても安価で買えることが多い。

大学生など、時間はあるが限られた予算でツーリングを楽しみたいならばなおさらだと思う。

夕方にスーパーに行くことで割引食材で至高のBBQを格安で嗜むことができる

食べ逃しがない

とはいえ、外食も間違いなくおいしくいただけるという面から外せない選択肢の一つではある。とはいえ、そのお店に到着した時におなかがすいていなければ食べる事すらできない。無理やり食べたとしても苦しさも感じてしまうことになる。

しかし焚火台があり、夜まで持ち越すことができるのであれば、気になる食材を買いためその一日頑張って輸送し、まとめて空腹の状態でBBQでいただくことができる。

一日自転車に乗った後のBBQで食べるご当地食材がまずいわけがあるだろうか。

いやない

道の駅で気になる食材を買い、夜食べるムーブならば空腹時に食べられる

 

焚火=安らぎ

火を見ているだけで嫌なこと全て忘れてリフレッシュできるのは僕だけではないと思う。

自転車旅にもメカトラや天候、不測の事態などストレスになりうることは数多くある。

そんな日にも夜に火をおこし、ワインを飲みながら本を読むだけで嫌な出来事など大抵忘れてリフレッシュすることができる。

「火は安らぎ」

人間の本能ではないだろうか

焚火はみているだけで心が休まる。

 

BBQ可能な環境

当然だが、どこでもBBQができるわけではない。チャリダーが好んで野宿をする道の駅や、普通の公園で焚火などしたときには職質待ったなしだ。

それでも焚火ができる場所はある。

その場所が主にこの二か所だと考える。

キャンプ場

当然だが、絶対に間違いない。焚火と宿泊のために存在するような場所で焚火ができない場所などほとんどない。

ただし芝のきれいな場所など「直火が禁止」されている場所は数多く存在する。

マナーを守るためにも、環境を壊さないための配慮は必要だ。そのための道具については後述する。

海岸近くの最高のロケーション

無料キャンプ場の探し方

さらに、毎日宿泊にお金をかけることは避けたい。しかし「無料キャンプ場」とGoogle Map で検索しても、無料のキャンプ場のみ表示されるということはまずない。行ってみたら有料だったなんてことも何度か経験した。しかしそのキャンプ場の料金がいくらかいちいち検索することは、その日の天候や脚のコンディションによって移動距離が変化しやすい自転車旅において手間以外の何物でもない。

そんな悩みを解決してくれたのが、この海外の旅人が作成してくれたと思われる、日本宿泊場所Googleマイマップ

焚火に限らず、野宿場所を一目で確認できる優れものなので、有効活用することを勧める。

河川敷

焚火で最も注意すべき問題は、「引火」だと思う。焚火していたら燃え広がって大火事になりました~など、まったくもってシャレにならない。

燃え広がるものが全くない場所で、かついざとなれば鎮火できる場所として河川敷があげられる。

河川敷でBBQをした経験がある人も数多くいるのではないだろうか。

かつ、橋の下は野宿場所として天候に大きく左右されない優秀な場所でもある。トイレや水の問題を解決できれば満点だ。

南米にて。河川敷に燃え広がるものなどない

 

次ページからは必要な道具のノウハウについて説明する。

軽量コンパクトな焚火道具

ここまでツーリングにおける焚火のやり方を説明してきたが、焚火の道具がかさばりやすいことも事実。僕場使用している、最小限の装備で焚火を楽しめる道具を紹介していく

  • 焚火台
  • ウインドスクリーン
  • ナイフ
  • 軍手
  • ライター
僕が携帯する全焚火道具。ジップロックのLサイズに全て収納可能。

SOTO ヘキサ ST-942

世界一周でお世話になった新富士バーナーの出すミニ焚火台。

軽量コンパクトで重さ僅か235g

パッキングにおいて体積は重要で、かさばることで容量不足に陥ることも多々あるが、この焚火台の素晴らしいところは収納時段ボール程度の厚さになること。どこにでも収納可能になる。

この商品は六枚の側面板で構成されているが、同様の商品にテトラという四枚の板で構成されている焚火台も存在する。

使用感としては、6枚あっても薪が入りにくいという観点から少し小さいと感じたので、個人的にはさらに小さいテトラよりヘキサをお勧めする。

僕は速攻全ての食材を焼きたくて仕方ないせっかちの欲張りさんなので、一人用のサイズとしてはこのくらいでよいと思う

ただし、ヘキサは円柱型のコッヘルがギリギリ乗るサイズで不安定なので、湯を沸かすなどの用途での使用が多いのであればテトラもよいと思う。

これらの商品は組み立ても比較的簡単だと感じた。

ヘキサに関しては、まず6枚の側面板をかみ合わせつなげる。その後にロストルと底板をかませ、最後の側面板一枚をつなげることで完成する。

かみ合っているだけなので解体は一瞬。

準備や片付けに時間がかからないこともキャンプの大きな魅力の一つだ。

ウインドスクリーン

火は風に弱く、強風が吹こうものなら着火は難しく、火の粉が飛んで引火でもしようものなら大惨事になる。

そのような事態を防ぐためにもウインドスクリーンの必要性はかなり高いと思う。

火を取り囲むことで風の影響をうけなくなる

風が吹いていなくても火が安定するという面から料理が短時間で済むという利点もある。

細かい構造ではないので、商品に特にこだわりはないが、高さがあり面が多くていいと感じた。

というのも、地面を丸こげにしないために焚火台の下にひく焚火シートを使いたいときがある。しかし、地面が土やコンクリートであれば必要ないし、他に使用する用途もない。

そこでウインドスクリーンを地面にひくだけで焚火シートの代用ができる。

焚火台のサイズが小さいがゆえに薪が収まりきらないことも多々あるが、はみ出して薪を入れ、燃焼した後地面に落下したときの引火も防げるメリットもある

サイズが大きければ、端の板を立たせるだけで風貌としての役割も少しながら担うことができるので、これに関してはサイズが大きくてもいいと思う。

落ちた薪をウインドスクリーンがキャッチしてくれる

特に一押しの商品はないが、amazonで購入した人気ランキング一位のウインドスクリーンが安価で大きく、地面にペグのような針金状の棒を差し込むことで転倒を防ぐ機能がある。

モーラナイフ

燃料は荷物を極力減らしたいツーリングにおいて、体積を食う邪魔者。可能であれば落ちている木を使用したい。

しかし、力技で木が折れないことも多々ある。コンパクトな焚火台を使用していると小さくしないと薪が収まらないという問題は高頻度で起こりうる。

また、太い薪を細くしたいときにもナイフは必須だ。

有名どころだとオピネルなどがあるが、僕のように基本的にキャンプ道具のブランド料に金を払う気が毛頭ない人にはamazonにもあるモーラナイフをお勧めしたい。

三年ほど使用しているが、錆も刃こぼれもしたことはない。ビクトリノックスなどの十徳ナイフは折り畳み機能があだとなり食材を切りにくいこともあるので、僕はこのナイフと使ってしまっている。

もちろん食材を載せるための網は必須だ。

百均にもあるが、正直百均の網は経験上一度のBBQで使い捨てになることが多い。少しお金を出して丈夫なものを購入することを勧める。ホームセンターにもある。

僕のように欲張りでつい食材を載せすぎてしまう人には少し大きめのサイズがおすすめだ。

僕が使用している網のサイズは30×30ほど燻製と焼くのを同時進行することが可能

 

ただし、パンなどこげやすいものを焚火の直火で焼くとこげやすい。

そんな時は熱を遠赤外線に変えるユニフレームのロースターはおすすめだ。

サイズは小さめだが、ガスであらゆる食材を焚火のように焼けるという利点から世界一周時にもあえて購入したほど気に入っている。

軍手

手が汚れないし安全。

必要道具一覧

このリンクからアクセスしていただくと著者にオチンギンが入り、懐に一抹の陰りがある大学生が収益を見ながら鼻の穴を膨らますことができる。

その様を見たい人も見たくない人も、購入欲が湧いた方はアクセスすることを勧める。

個人的な必要最低限の道具は軍手を入れたこの五つくらいだと思う。

火ばさみを運ばない理由は後述する。

 

燃焼用燃料

必要な燃料は主に三つ

  • 焚き付け材
  • 着火剤

一つずつ必要性と共におすすめのものも紹介していく

結論を先に言っておくとダイソー最強

割りばし

焚き付け材は、落ちている材木が湿っていた時全くもって着火しないので必須。三つの材料の中で最も重要と考えている。材木が湿っていることは経験上多々ある。

そこで常に乾いた細い木をある程度運ぶ必要があるのだが、高頻度で購入可能でかつかさばらないものがよい。

僕がたどり着いた焚き付け材の答えは割りばしだ。

常に乾いていて細い。かつ、百均には70膳入りが存在する。火おこしのレベルにもよるが、僕は70膳で焚火5回分はもった。

また、当たり前のことを言うがそもそも箸なので食材を食べるためにも使える

挟むものでもあるので火ばさみの代わりになる

燃えてしまっても薪となる。

こんなに優秀な焚き付け材は存在しないと思っている。

いかなる百均にも割りばし70膳は置いてある

この記事一のナイスアイディアだと思っているので、著者の天才っぷりを誉めながら焚き付け材として使用していただきたい。

「調子に乗るな」と箸を目つぶしのために使用することだけは今この瞬間をもって禁止させていただきたい。

炭もどれだけ宿泊場所に木材が落ちていなかったとしても、安定した火力を保つために持っておきたい。しかし、ホームセンターやスーパーに置いてある薪は大体3kg以上からしかなく、それを購入するだけで20Lのパニアバッグが片方炭でいっぱいになってしまう。

そんな時見つけたのがやはりダイソーで、ここには500gの炭が置いてあった。

これならば基本的に落ちている木材を使えば少量の炭の消費で安定した火力を維持することができる。

ダイソーには直接着火できる炭も存在するが燃焼時間が短く、何より臭い。

焚火に安らぎを求めている著者的におすすめすることはできない。

100均の炭が予想以上に丁度いい!ダイソーの500gの炭を使って分かったメリットとデメリット|ノマドキャンプ
500g入りの炭がおすすめ

着火剤

著者が主に用いる着火剤はこの三つ

  • 麻紐
  • 新聞紙
  • アルコール・ガソリン

著者の一押しは麻紐

ある程度の長さにして家から持ってくればかさばらないし、着火には困らない。

アルコールやガソリンは、バーナーの燃料がアルコールかガソリンなど揮発性燃料を用いているならば、割りばしを浸すことで簡単に着火可能。難易度は最も低い。

新聞紙は少しコツがあるので焚き付けが不慣れな人にはお勧めしない。

間違いないのは百均にもある着火剤だが、慣れてくるとあんなものかさばるだけと感じる。

ある程度の火おこしスキルはあると非常に楽で軽量化にもつながる。

 

総括

いかがだったでしょうか。

もちろんこのスキルは自転車ツーリングに限らず、バイクツーリングにも使えると思います。

ツーリングで焚火をすり魅力を知り、この記事を参考に楽しんでいただけたら幸いです。

南米にて。ツーリングで焚火をする魅力ややり方が伝わっていれば幸いだ。

こばたく

ちゃり旅登山スキーを生業とする社会人のフリした永遠のちゃり部員
自転車旅歴10年目 21カ国 47都道府県を放浪
世界一周”夢ラン“19482km /日本縦断/四端制覇/キャノンボール/エベレスティング
夏は山でテン泊 冬はFree styleテレマーカー
夢は奥さんと世界中を旅すること

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