長門▶▶広島
早朝の公園にて。久々に読んだ恋愛小説で情緒不安定になる。
羨望や哀愁が入り交じる恋愛小説は個人的にはメンタルが狼狽した。次は違うジャンルにしようと思う。
それにしても旅と本の相性はとてもいい。ふたつの物語を同時進行で経験できる感覚になるからだ。
自転車に乗っている時は基本的に感じるか考える時間が多いのだが、その時間で本のオチを考察するのはとても楽しい。
ちなみに全く当たらなかった。
だからこそ素晴らしい本だと思うが笑
長門
駅に着くとそのまま輪行。みどりの窓口がなく、学割が使えないと思い焦ったが、遠隔のみどりの窓口が存在し、そこで使うことが出来た。
キャリー輪行
総重量約40kgの自転車を鈍行で乗り換えの度に持ち上げ、運んでいたら腕が引きちぎれてしまう。。と、行きの輪行でこりたので、昨日中古店にて新兵器を導入した
キャリーである。本当はダイソーに¥500のものがあると聞きそれで試してみたかったのだが、人気商品につき在庫切れになっていた。
自転車とパニアバッグを輪行袋に全て詰め込み、荷物紐で固定する。
キャリー型輪行の完成だ。
結論から話すと、持ち上げる必要がなく、押すだけで進むのでかなり楽だった。
欠点はキャリーの台に設置する部分が平面では無いため、左右のバランスが安定しないこと。また、小さな段差で躓くことが多いことである。
それらの欠点も行きにいつも通り持ち上げて輪行したことで腕や指が圧迫され真っ赤になったことに比べれば可愛いものだ。
キャリー輪行は総じて成功したと言える。
輪行中は終始雨が降っていた。これまでの天候を考えると、いいタイミングで電車移動していると痛感する。
広島
宿に二時のチェックインを承諾していただき、用事を済ませた。そこで出会った中国の方が歳が一つ違いで、楽しくお話していた。
日本で働くことで中国国内で働くよりも厚生年金が二倍弱貰えるらしい。「明日メイド喫茶行くんだ〜♪」とウッキウキで話していた。
その喫茶について調べてみると、”とにかく料理が不味い”と酷い酷評が書いてあったことは彼には金輪際話さないようにしよう、と決めている。
お好み焼き屋はくしま
どうしても行きたいお店があった。
五年前、日本を縦断した時、ここで浪人していた学科の同期が行きつけだったというお好み焼き屋さんに立ち寄った。
そのオーナーの稲葉さんがとにかく知識が豊富で、かつしゃべり上手で、お好み焼きも限られた種類で安価で美味しいことから虜になったことから、今回も顔を出すことにした。
Hit and away の如くお好み焼きだけ食べて即帰宅の予定が、案の定オーナーさんにのせられ、「生中ひとつ」。
さらに、「何かわからないことがあったら聞いてね。」とお好み焼きについてかけてくれた言葉のお返しも「生中ひとつ」
酒界の頂点に君臨(個人味覚的見解)する生ビール大魔王に取り憑かれてしまったようだ。
今冷静にふりかえってみると、この旅中飲酒していない夜が一日しかない。
早急に御茶ノ上ノ美琴にお祓いしていただく必要がありそうだ。
再会したとき覚えていてくれる時ほど嬉しいことはない。
というのは、旅歴七年多くの出会いを経てで感じたことの一つである。
店主さんこそ、旅人とは比べ物にならないほどの人と出会っており、五年前に食べに来た一界の大学生を覚えていないことは当然なので、同級生のことも加えてあえて話さないでいた。
しかし、”長野県から自転車で旅していた大学生”と確かめられたのは訪れて場所の話をしていた途中だった。
信じられない。
というのが正直な感想だ。
5年前に一度昼飯を食べに来ただけの大学生を覚えていてくれるなんてあるだろうか。
オーナーの稲葉さんに感謝すると共に、彼のあまりにも豊富すぎる歴史の知識を真剣に聞いていると、タイミングを逃したほかの二組の方が帰れなくなるという事態が発生してしまった。
お客さんを全員巻き込んでお話が出来ることも稲葉さんの魅力の一つだと思う。
隣に座った職場に鍵を忘れてしまったお姉さんとは”晴れ女(男)でもメンタルの調子が宜しくない時は曇る”という点で共感しあった。
「晴れ男には闇の一面がある」
いや、 フォースと共にねえよ!と突っ込んで頂けるとありがたい
広島に来た際はお好み焼きはくしまで愉快なオーナーさんとお客さんと輪になって美味しいお好み焼きを食べてみてはいかがでしょうか。