アルゼンチン

Day285 世界一の林道の終点

12/14
アルゼンチン国境管理局▶El Charten
32km

朝フェリーの来る時間に起きても船の気配など一向にない。
体が疲れきった中早起きをしたのでゆっくり朝飯を作って食べることにした
…そうしたらやってきた。
畳んでいなかったテントと、洗ってずぶ濡れになったトレッキングシューズを回収して急いでフェリーに向かう。
慌てて飛んでいったが、なにやらやることがあるらしく、クルーにゆっくりでいいよと言われ無事乗れそうで安心した
おっちゃんはかなり落ち着いて大遅刻してくるし。交通機関が遅れてくる国の経験値が高いな。と思う次第であった

フェリーは曇りのカニャドンデロストロス川を走っていく
船では予定を立てたり、歯を磨いたり各々自由にすごしながら、旅の話をしていたらあっという間に時間が過ぎた

フィリップが船の右側、西の方をさして教えてくれた。
”タクミ!氷河があるぞ!”
この40年でかなり後退したらしい。氷河と言われないとこれまでアウストラル街道で見てきた山々との差がわからないほどだった。
Glaciers Viewpoint

船は川の南端の終点に到着した
すると昨日国境であったイギリス人とアルゼンチン人のカップルチャリダーと再会した
話を聞くと、男の知り合いがここにいるらしく、昨日から滞在していたらしい。
そして昨日最後の船が出航する時、国境で会った僕がやってくると信じて船を待たせてくれたらしい。
写真撮りまくって間に合わなかったのでほんとうに申し訳ない気でいっぱいになった

近くの林道を昇ったところの景色がいいと教えてもらったので行ってみた
下ってきてから、水がなかったので、管理人さんに頼んでみると水を貰えた。
残り3人も僕に続くように水を貰っていた。

再出発。久々の砂利の道ですら走りやすく感じて感動する

牛がひかれてた。国境間でも自由に歩き回っていたし、車が走るところでひかれていてもあまり不思議でもない。

川沿いを進む

アップダウンも続く

この岩石のむき出しになった山が一際目立っていた。噴火などでできたのかな

スカンクが

鬼ごっこしてた。

この絶景の元。人も気にせず。
大自然の中で人と触れず生きてきたからなんだろうなぁ

雲の奥にちらっと見えるフィッツロイを拝みながら

ロスグレイシア国立公園に入った。
エルチャルテンの次のまちエルカラファテに世界3番目に巨大な氷河がある。
準備段階から楽しみにしていた場所だ。

街まではまだ距離があり

しばらく走ると見えてきた

久々の街だ!
フィッツロイがこの看板の奥に見えるはずだが、これっぽっちも見えない。
昨日は見えたのに…
さすがは恥ずかしがり屋のフィッツロイさんだ。

案の定奥は真っ白である
この看板のところで日本人の将太さんに出会った。
ウシュアイアから北上してきていてまだ旅は始まったばかりだという。
会社を辞めて旅に出たという。強い意志をもって生きている人間は、物静かでもどこか輝いていた。
そんな大人になりたいと思った
帰国まで時間が無いので、とりあえずいつフィッツロイに行けるかを決めなければならない。
このフィッツロイはアウトドアブランドパタゴニアのモデルにもなっている有名な山なのだ。
この山に行くことだけは今回の旅で避けたくない大きな目的地の一つだった。
とりあえず旅のお決まりである、初めての町に入ったらツーリストインフォメーションに行く。
天気を聞くと、明日は暴風雨らしい。
一日100kmずつ余裕をもって進むためには明日トレッキングがベストであったが、予定を後らさざるを得なくなった。
なんて言っても明日の午後の風速が90m/sを超えていたのだ
こいつ何言ってんだと思うかもしれないが、これは確かな情報なのだ
比較までに調べてみたところ、台風の風速は40m/sらしい
90m/sとは実に台風の二倍以上の風速なのだ。
確かにおかしなことを言っている。
しかし、おかしいのはぼくではなくこのパタゴニアという地方なのだ。
アンデス山脈から吹き下ろす風がこの暴風を生み出すらしい。
この地方では風速60m/sは日常茶飯事なのだ
とりあえず出発は明日の夕方にして、フィッツロイ下のキャンプ場に泊まり、暗いうちに出発してご来光をフィッツロイで拝むことにした。
Poincenot
キャンプ場
ge0://sGtKp03FVi/Poincenot

こばたく

ちゃり旅登山スキーを生業とする社会人のフリした永遠のちゃり部員
自転車旅歴10年目 21カ国 47都道府県を放浪
世界一周”夢ラン“19482km /日本縦断/四端制覇/キャノンボール/エベレスティング
夏は山でテン泊 冬はFree styleテレマーカー
夢は奥さんと世界中を旅すること

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